前回はPDCAを回す前にやるべきことが、大きく3つあるとお伝えしました。
まず1番最初にやる『現状と夢までのギャップを把握する』ですが、これも細かく分解すると3つに分かれます。
- 夢(目標)の明確化
- 現状の確認
- 現状と夢を比較する
この3つを順番にやることで、【現状と夢までのギャップを把握する】ということになります。
今回は『夢(目標)の明確化』のやり方についてご紹介しますね。
『夢(目標)の明確化』のやり方
『明確化』って何?
まず目標を明確にするのですが、そもそも『明確化』とは何か?というところから。
Aさんが「仕事を一生懸命にやっています」と言ったとしましょう。
でもBさんが見たら「全然一生懸命にやっていない」と捉えることがあります。
これは『一生懸命』という表現が、人それぞれ(曖昧)だからです。
Aさんが「100万円の売上を上げた」と言った場合には、Bさんが判断したとしても、それは「100万円の売上を上げた」という事実には変わりないのです。
これが明確と曖昧の違いです。
『明確化』というのは、「誰から見ても同じ捉え方になる」ということです。
どうやって明確化するのか?
例えば「カッコいい体型になりたい」という夢を持ったとしましょう。
この夢の「カッコいい」は自分基準であるため、自分がカッコいいと思えたら、それは夢が叶ったことになります。
しかし「カッコいい」体型になるために何をしたら良いか?という目標を立てようと思った時には、自分基準の「カッコいい」では曖昧なため、いくら努力を重ねたとしても、「カッコいい」に近づいたのか?という判断ができません。
そこで「カッコいい体型になりたい」を明確化します。
実は今まさにぼくがこのPDCAを回しているところなのですが、ぼくがこの目標を明確化する時にやったのは、「カッコいい体型」の人を探すところから始めました。
自分が思う「カッコいい体型」の人とは、誰のことを言うのだろうか?
誰が一番自分の理想に近い体型の人か?を探しました。
そこで出たのが山本徳郁さんこと『山本キッド』さんです。
総合格闘家として戦っていた山本キッドさんは、まさにぼくの理想とする体型をされていました。
山本キッドさんのような体型になりたい!と思ったところで、それは具体的にどんな体型なのか?と聞かれても答えることができません。
なぜなら、まだ明確化されていないからです。
そこで山本キッドさんの体脂肪率はどのくらいあるのか?を調べました。
インターネットを使って調べたところ、正確な数値はわからなかったのですが、10%以下ということはわかりました。
ぼくは自分が体脂肪率10%になってみたことがないので、体脂肪率10%になることが自分の理想とする「カッコいい」体型なのか?はわかりませんが、仮定として10%以下の体脂肪率になれば理想の体型になれるとしました。
つまり自分基準の「カッコいい体型になりたい」を明確化した場合、「体脂肪率を10%にする」ということになるのです。
明確に見える目標も、明確ではないことがある
自分の夢が『本を出版したい』だとします。
『本を出版する』ということは、出版したかどうか?という誰にでもわかる判断基準があります。
しかし『本を出版する』というのは、出版社で本を作ってもらって出版する方法もあれば、自分でお金をかけて本を作って出版する自費出版という方法もあります。
この二通りの方法があるために、明確に見えた目標も、明確ではなかったということがあるのです。
自分が求めているのは、出版社から出してもらう出版なのか、自分のお金で出版する自費出版なのか、ここをハッキリさせる必要があります。
『コーチになる』という夢をもっていた場合も、講習を受けて資格取得を夢の達成とするのか、1,000人の人をコーチングしたら達成とするのか、10人の継続したクライアントを確保したら達成とするのか?
『コーチになる』と一言で言っても、いくつかのゴールがあるため、自分が求めているゴール(目標)がどれなのかをハッキリさせておかなくてはならないのです。
まとめ
夢(目標)を明確化するというのは、100人の他人に自分の夢を話して、100人が同じ解釈をできる状態でなければ、明確化されたとは言えません。
ただ必ずしも「目標を明確化させる必要がある」とは、言えないのも事実です。
「自分の基準で達成か未達成かを判断できれば良い」という場合もありますので、そういった場合は完全なる明確化は必要ないということになります。
ただその場合は、この後にやる現状とのギャップを把握し、課題を抽出するところで悩むことになり、理想とするPDCAを回すことは難しいと言えるでしょう。
自分がどういった夢(目標)を達成させたいか?で変化してきますが、まずは簡単にでも夢(目標)はある程度明確にする必要があると覚えておいて下さい。